廉価版デジタルフォトフレームについて
2010/04/27作成
数週間前、趣味のパーツ取りのため、とあるジャンク屋で1000円もしない値段で手に入れたデジタルフォトフレームを触ってみた感想です。
このフォトフレームは、「JF-24DPF」という型番で、2.4インチ縦240ピクセル横320ピクセル65536色のTFT液晶を採用し、内蔵のリチウムイオン電池で連続約5時間動作するというものです。
内蔵のフラッシュメモリは2MBしかないのであっという間に使い切ってしまいそうです。
パーツ取りのためなので画質は全く期待していなかったのですが、少し気になったので分解して検証してみました。
外観は普通の小型のフォトフレームです。
この価格帯の製品は、15年ほど前に流行った某卵型育成ゲーム機のような形状のものなどが多いのですが、これは普通のフレーム型です。
65536色QVGAのTN液晶ディスプレイで1000円以下なら上出来でしょう。
裏面にはボタンが3つとリセットボタンだけ付いてます。
ここで視野角について検証してみました。
安物なので、少し上から見て不自然な発色がなければ良いほうでしょう。
正面から見た場合は特に発色の悪さは目立ちません。
80°くらいから見ても色が識別できるくらい視野角は良好です。
なぜか左からみると赤く変色します。
上から見ると少し黄色がかったようになります。
上と同様、下から見ても黄色くなります。
左だけ色が違うのはどう考えてもおかしいので、早速分解してみることにしました。
リチウムイオン電池、ブザー、タクトスイッチ4個、USBポートなどが見えます。
基板の表面です。
液晶のケーブルは前面から見て右側にあることが分かります。
基板の裏面には何もありません。
液晶パネルの仕様や入手性を考慮すると、どうやら携帯電話用の液晶パネルを流用して作られたもののようです。
携帯電話は通常、画面が縦長ですので、それを横向きに設置しているのでしょう。
そのため、上下視野角が同じで、左右が異なっていると考えられます。
画像の転送にはフォトフレーム内部に保存された専用のソフトを使用します。
「DPF Mate」という、いかにもあやしい中国製のソフトが付属していますが、そのソフトと本体の通信方式が少し特殊であるらしい事以外は特筆すべきことはありません。
色々と調べてみた結果、このソフトを使用した製品は同価格帯のものに非常に多く、いずれの製品もこのソフトで転送されたデータはOSからは見ることができない特別な領域に書き込まれるようです。
海外のサイトにこのソフトについてまとめてあるページがありましたのでこちらに載せておきます。
上下方向はともかく、左右で極端に色が違うのはフォトフレームとして問題があると思います。
この価格帯の製品はおもちゃであると割り切って使うべきです。
でも今回は液晶パネルやリチウムイオン電池が手に入ったのでよしとします。
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